狛犬かがみ
神社巡りをするようになってから、狛犬にも非常に興味を持ちはじめました。
古くて顔がなくなっているものから真新しいものまで実にさまざまな狛犬さんたちが神社には鎮座しているのですが、今までは余り興味も持たずにちょっと見るだけだったというは実にもったいないことをしたなと思います。
神社めぐりをしていると狛犬がない神社も中にはあります。狛犬は神社が設置するものではなくて奉納されるもの、奉納されることがなければ狛犬もないのだというのも最近知ったことです。友人の実家の神社も狛犬がないので聞いてみたら燈篭は奉納されているけれども狛犬の奉納がなかったそうです。
会社の近くに氷川神社の分社があるのですが、昨年に奉納された出来立てほやほやの狛犬があります。最近の主流の顔立ちと形なんですが、一年たって風雨を受けて少しずつ苔が生えてきたりして味わいが出てきています。何十年かあとにはこの真新しい狛犬も風格の出るものとなるのでしょう。ちなみに本社の大宮氷川神社と浦和氷川女体神社には狛犬がありません。
全国に急増中?の狛犬ファン待望の一冊が出版されたというので早速拝見。
狛犬かがみ A Complete Guide to Komainu (Japanesque)
- 作者: たくきよしみつ
- 出版社/メーカー: バナナブックス
- 発売日: 2006/09/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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http://komainu.net/
神社の参道を守る「狛犬」を、紹介・解説した狛犬のバイブル本です。狛犬はとてもバラエティーに富んでいます。それは、仏像と違い、市井の石工が想像たくましく腕を振るった結果。
執筆者・鐸木能光氏は25年にわたってその「狛犬」を尋ね歩き、その身近なアートの楽しさを教えてくれます。
今までの本と違うのは日本語表記と英語表記が左右で並行して記載してあることです。これは外国の方に日本文化を紹介する際に非常に役立ちますね。
この本の素晴らしさはカラー写真が非常に多いことです。狛犬の姿が良くわかる写真に解説がついているので狛犬の作りなどを具体的に見ながら知ることができるのです。
ちょっとヘタウマ漫画みたいな初期の狛犬から名工の腕冴える狛犬そして現代の狛犬まで実にさまざまな狛犬がいてみているだけでも面白いです。
作者のたくきさんがあとがきで、「アートとしての狛犬」を日本のみならず世界中に知ってもらいたいと思い作ったと書いてあって、この素晴らしい願いがかなうといいなと狛犬ファンの私も願っています。