将門、国王神社

7月に行った茨城ツアー2006-07-18 - monksiiru(もんくしーる)の日記で案内看板を見つけて行きたかったのに時間がなくていけなかった神社探訪をしてきました。

まずは茨城県坂東市(旧岩井市)に向かいます。ここは平将門のゆかりの地です。
このあたり一体を統治していた平氏一族の一人だった平将門が939年に兵を蜂起し戦に勝ち、この岩井の地を拠点にして「新皇」を名乗りました。これが世に名高い「平将門の乱」です。謀反人となった将門は朝廷の送った平貞盛藤原秀郷との会戦中に、流れ矢に当たって死んだとされています。その首は平安京へ運ばれ、晒し首となりましたが、怨念衰えることなく、空を飛び関東の地に戻ったと言われております。
東京大手町の「首塚」などとして各地に現在も将門の祟り神として敬われています。

そんな御霊信仰の神トップ3(崇徳院菅原道真平将門)の神社にどうしても行きたかったのです。車を走らせていくと街道沿いに「史跡 将門神社」という看板が見えて到着しました。駐車場に車を止めて神社の入り口にまで回ってみます。
国王神社
住所 茨城県坂東市岩井984
祭神 平将門 - Wikipedia
創建 972年

鳥居をくぐって真っ直ぐな参道を歩きます。紅葉などの木に囲まれていてとても静かな場所です。拝殿の前にはずんぐりとした狛犬さんが二匹いました。
  
そして、拝殿に到着。藁葺き屋根でできた拝殿と本殿は素晴らしい造りです。二度目にやっとこれたことをお礼をしてまずはお参りをさせていただきました。ぴんと張った冬の冷たい空気が実に良い緊張感をもたらせてくれます。とても気持ちのよい空間でした。

お参りを済ませて拝殿を覗いてみると、将門像の写真のパネルがかかっていました。こちらのご神体となっており将門の三女如蔵尼がこの座像を彫り、国王神社を建ててまつったといわれています。実はこの将門像は97年に盗難に逢って一年ほど行方不明だったのですが、翌年に発見されたのだそうです。ご神体を盗むとは、しかも将門像を盗むとは全く罰当たりな犯人です。無傷で戻ったのが幸いでした。

この神社に行ってもらえばわかるのですが、「怖い」雰囲気があります。
怖いというのは幽霊だのというのと違う、厳格が雰囲気が感じられるのです。背筋を伸ばして燐として参拝しなくてはいけないと五感が感じるのです。この燐とした雰囲気がとても清清しい素晴らしい神社です。

時間がなくていけなかったのですが、この近くには延命院というお寺があって38歳で生涯を閉じた将門の遺体の胴体を埋めたといわれています。境内の将門山に埋められているそうです。機会があればもう一度行ってみたいのでそのときには両方行ってみようと思います。