横田酒造にて酒蔵見学

行田には横田酒造という蔵元があります。埼玉県酒造組合のHP http://www1.ocn.ne.jp/~saisake/index.htmを見ていたら見つけました。ここには埼玉県内の蔵元35件の情報が載っています。横田酒造さんは酒蔵見学が出来るとあったのですが、当日の朝、そして新年で大丈夫かとおそるおそる電話で問い合わせてみると5日から仕事はじめとのこと。丁寧に返答を頂き見学の予約が出来たので見学をしに行ってきました。お電話に出られたのが横田社長のご子息、横田専務さんだったそうです。行田周りからの道路の時間想定などもしていただいたのでスムーズに到着ができました。

横田酒造さんのHP http://www.lamoo.co.jp/yokotashuzo/

創業201年という歴史をもつ蔵元で立派な作りのお店です。こちらでは「日本橋」や行田の城、忍城(おしじょう)にちなんだ「浮城」などの銘柄の日本酒を製造、販売されています。本日は製造部長の関根さんが酒蔵を案内してくださいました。

まずは原料のお米の貯蔵されてる米蔵へ、大きな精米機が2基ありました。酒を造るにはお米はかなりの量を研磨してしまうそうです。お米も山田錦などの良いお米、そのまま食べても美味しいお米を贅沢に使っています。
 
そして、次はその研磨したお米を炊く大釜を見学。石川五右衛門を釜茹でするような大きな釜です。調度、杜氏さんが掃除や点検をされてました。午前中には仕込みの作業をされていたそうです。

続いては大きな木の扉を開けて麹の仕込み部屋へ。他の場所は0度くらいになることもあるそうですがここだけは30度に保たれているそうです。ここでお米を広げて麹菌をつけて麹をつくるそうです。ここで寝たら凄く気持ちよさそうな場所でした。
ここで関根さんから説明を受けたのですが、江戸時代の酵母を培養してお酒も造っているそうです。昔の酵母酵素が強くアルコール度数が高いお酒(純米酒)ができるそうです。
 
そして、仕込みの終わったお酒の貯蔵庫に行きました。高い天井のある場所で大きなタンクが静かに並んでいます。細い木の板を上がってタンクの中から香ってくるお酒の匂いは実にすばらしい甘くて芳醇な香りでした。

そしてさらに細い鉄板の上を渡ってゆくと見えたのは大きなホウロウ引きのカメ。中ではなんと先ほど説明をいただいた江戸時代の酵母がフツフツを呼吸をしていました。近づいて写真を取っているときに、聞いたのですが全国の蔵元では、年に1、2人カメに落ちて亡くなる方がいるそうです。怪我で亡くなるよりも酵母が発生する強いアルコールガスによって亡くなるのだとか・・・蔵元のお仕事も危険作業なのですね。
私もパン作りでイースト菌やホシノ天然酵母などを扱うのですが、それよりもずっとずっと強い酵母の力を見せてもらいました。
見学コースは以上で30分くらいでしたが、関根さんの優しいお人柄が合い間ってとても楽しい蔵元見学でした。

見学を終えて、各建物に貼ってあったお札に注目。三峰神社の盗難、火難除けのお札なので伺ってみると毎年12月に秩父三峰神社までお札を受けにいかれているそうです。

お土産には、原酒と酒粕を買ってきました。
日本酒の他に案内してくださった関根さんが開発された柚子などのリキュールも販売中です。埼玉のセブンイレブンなどにおろされているとか。女性におススメだそうです。

行田の城下町にたたずむ蔵元の建物がとても情緒のある風景を作り出していました。