ガメラ 小さき勇者たち

GWは映画を観てやるぅと意気込んでレンタルビデオで借りてきました。もちろん子供の日にちなんで特撮映画でございます。
ゴジラファンと日ごろから言っておりますが、ガメラファンでもあります。以前はゴジラが一番と思っていたので子供のころに見たガメラ以来、平成ガメラを観ていなかったのですが当時通っていた接骨院の先生に面白いから先入観持たずに見てみなと言われてしぶしぶビデオを借りてきて観てみたらすごく面白かったのです。
ゴジラよりも低予算なのにしっかりとした怪獣の恐怖などが見事に描かれていました。爆発、炎の炎上なども迫力があったし、登場する人間たちの物語も違和感なく感情移入できてしまって実はそのときに人気であぐらをかいていたゴジラやばいんじゃないのかなと思ったくらいです。実際にガメラの評価は高くてやっぱりなと納得をした次第です。月日は流れてまさかガメラの監督が後にゴジラの監督をするなんて夢にも思っていなかったですけれども。
と話はさておき、本編の映画です。

交通事故で母親を亡くした少年・透。そんな彼はある日、海岸で不思議な卵を拾った。その卵からかえったカメを“トト”と名づけ、父親に内緒で飼い始める。だが“トト”は驚くべき早さで成長し、空中に浮かぶように。かつて人間を守るために自爆までした伝説の怪獣ガメラなのでは…という考えがよぎる中、怪獣ジーダスが出現。まだ5mほどの大きさの“トト”は、果敢にもジーダスに立ち向かっていくのだが…。
95年??99年に作られた“平成ガメラ3部作”とは関係なく、あくまでも子どもの視点の冒険ファンタジーとして紡がれたもの。クリクリとした目を持つ、あまりにも生物感のない子ども向けな“トト”の外見は今ひとつだが、物語は動物映画的な視点もありなかなかおもしろい。子どもたちにはぜひとも観てほしい冒険ファンタジーだ。(横森 文)


今回のガメラはうちにもフィギアがあるのですが、凶暴な顔のガメラではありません。まだ幼さが残っている成長段階のガメラです。だからお目目がくりっとしていて非常にかわいらしい。そして姿もカメに近いです。牙が出てきてやっとおなじみのガメラかなという感じになります。しかし、立ち向かう怪獣ジーダス(こいつのフォルムもまた素敵なのです。ゼッタイに悪い怪獣だと思わせる貫禄)は強すぎて瀕死の状態になってしまいます。子供たちの願いを背負って戦うガメラは子供たちの味方です。そんなガメラを助けるために赤い石を渡すために子供たちがリレーをして手から手へと渡してゆきます。ガメラを助けるために人々が逃げ惑う中を願いを託してひた走るのです。ガメラははじめは小さなカメのような姿だったのですがやがて成長していきます。それを見守っている子供たちもガメラとともに成長していきます。誰かのために何かをしたい、助けたいという願いがテレパシーのように子供たちに芽生えてゆくのです。その様子を赤い石のリレーで描いているのはすばらしい表現でした。

エンディングも良かったし、子供の成長と合わせて見られるファンタジーあふれる映画を久しぶりに観たような気がします。大人なのですが最後のほうでちょっと泣いてしまいました。素直に感動してしまったのです。怪獣映画でもここまで見事なヒューマンドラマを描けるのだなと目からうろこがおちるような作品でした。

観終わってカメが飼いたくなってしまいました。大きくなったらガメラになるといいなんて思いながら(笑)