氷川神社の茅の輪くぐり

大祓い(おおはらい)ってご存知ですか?
神社では6月30日に大祓いという神事があります。大祓いというのは半年間の罪穢れを祓い清める儀式です。大祓いは6月と12月の晦日に行われ無病息災を祈る慣わしとなっています。そのときに茅の輪くぐりをするのですが、大宮氷川神社でも茅の輪がでるということを知りここ何ヶ月間かは氷川神社に行くたびに茅の輪くぐりがしてみたいと思っていました。そして念願かなって昨日、仕事の出先に向かう途中に(コラコラ)行ってきました。

大宮駅にも茅の輪がディスプレイしてありました。

茅の輪は午後4時からなので4時くらいに着くと既に神社に一番近い三の鳥居より手前にて行列が・・・

どのくらいかかるのだろうかと思いつつ、待つことにしました。
一時間経過・・・やっと三の鳥居が見えました。

しかし、まだまだ行列は続きます。

おぉちょっと茅の輪が見えました。神橋にくくりつけられております。
人形がでっかぁいです。

茅の輪は八の字に三回回って最後に人形に触れます。そうすると無病息災になれるのだそうです。茅の輪は、蘇民将来の伝説から来ているものでスサノオノミコトから茅の輪を腰につけておくと疫病から逃れることが出来ると教えられ一族が助かったという故事に基づいています。

さて、やっとくぐれました。
ここまでくるのになんと1時間半!!

そして、楼門をくぐりますと、人形を書く場所があるので名前と年齢を書いて神主さんにお祓いをしてもらいます。
 
社殿でお参りをして、茅の輪のお守りを預かってきました。
 
しかし、凄い人、人、人・・・小さな神社での茅の輪くぐりは回り放題なのでこの行列にはびっくりしてしまいました。帰るときには更に行列が長くなっておりました。
夏越の大祓いはとてもにぎやかでした。

と、ここで終わりにしたいのですが、茅の輪くぐりを待っている最中にあった珍事を書きたいと思います。



          氷川の神橋で二匹の鬼にであうこと

茅の輪くぐりをするのに特に決まったルールはないのですが、八の字に回るので参拝者の皆さんは安全性を考えて1グループずつで区切りをつけて順番に待ちながら茅の輪くぐりをしていました。私の前には小さなお子さんを連れた親子連れ三人がいらしたので前の方たちも当たり前のようにしていた通りに私はその家族連れが回り終わるまで待っていました。
家族連れが終わったら回るつもりで写真を撮っていたら背後から大きな声が聞こえました。

「写真なんか撮ってないでさっさと進みなさいよ」

振りかえってみると二人の60代くらいのオバサンがおりましてこちらをにらみつけております。しかし、茅の輪は段差が中央は25センチ以上あり、竹のワクもあり、それを何回も越えますので幼児をだっこしているお父さんが回るのには注意を要します。そんな中で八の字に回るのを想像してください。足元間違えて転んだら大変なことになります。その中にいきなり入ってどんどん回れとジェスチャー交えてわめかれているのです。

仕方なくころあいを見てそのご家族が回り終える寸前に声をかけて茅の輪に入れていただき、三回私も回りました。私の後ろには20代後半くらいの女性がお二人いらしたのですが、状況を察知してくださったのかオバサンが尚且つわめいても壁のように立ち止まり、ガンとして動かずにまっていてくださいましたのでありがたかったです。

みかねた警備員さんが「どんどん人が茅の輪に入ってしまうと危険なので、グループごとに回っていただいたほうが危なくないのですよ。」とオバサンたちに注意をしてくださいましたがオバサンたちは憮然とした態度だったようです。

手水で手を洗っていると後ろにいた女性二人が駆け寄って来てくださり、
「後ろにいたオバサンたち怒鳴るなんておかしいですよね、とても不快でした。」と怒りをあらわにされておりました。前にいたご家族連れのかたもその話を聞かれて「どうしてそんなことを・・・」と怒りを通りこして私たちはあきれるばかり・・・。

神様の前でのこの行為はもうあきれるのを通り越して情けなくなってしまいました。いい年した大人の振る舞いとは思えません。
怒鳴ったことによって多くの人たちの気分を害してしまったことを恥と思わないとしたらそれはとても悲しいことです。自分の主張を通すために怒鳴るというは自分勝手な行為であると私は思います。

・ ・・考えていてふと思ったのが茅の輪をわたる前の出来事であったのであれが最後の災いであったのかと。であれば見事に厄災を祓いきり大祓いが出来ました。

そういえば・・・京都の戻橋のたもとには鬼が住んでいたとか・・・氷川神社の神橋でであったのは鬼だったのかもしれませんね。
オバサンたちも茅の輪をくぐった後には鬼から人に戻っていることを願って・・・。

鬼というのはもともと鬼ではないのです、人が鬼になってしまうのだなと思いながら夏越の大祓いを終えました。