夏の遠野 その3
涙をぬぐい、進路は進みます。ここで時間は午後1時半。まだ肯定の半分がやっとのところなのですがあいにくの大雨のため走行は厳重な安全運転。
ふるさと村から更に山道を越えて森の奥にひっそりとたたずむのは早池峰山のふもとにある早池峰神社です。
雨で少し霧も出ていて幻想的な雰囲気。ここは座敷ワラシ祈願祭というお祭りがあります。座敷ワラシのご利益あやかりたいと多くの方がいらっしゃるとか。
随神門の随神像
朽ちてしまっていてすでに異形の様相となっています。
杉並木を歩いて階段を上がると本殿です。
調度、女性の先客が一人いたのですがお帰りになってしまいその後はこのうっそうとした木に囲まれて雨が降りしきる早池峰神社はなんともいえない荘厳で幻想的な雰囲気でした。
遠野の人が亡くなると魂がここに行くと言われるのが理解できるような場所です。
ちなみにここでご不浄をお借りしたのですが、無茶無茶怖かったです。久々に入ったぼっとんトイレ。灯りもなく真っ暗、間違いなく落ちたら誰も助けにきてくれません。扉開けて入ってしまったヘタレっす。
念願の早池峰神社を探訪したのでまた山道を下ります。カーナビ君はここでは大活躍、きちんとショートカットの近道を選択してくれたようです。次についたのは美しい日本家屋の大きな大きな曲がり家、千葉家の曲がり家です。日本十大民家というのも選ばれているとか。
現在も人が住んでいて室内の一部を見学できます。
1980年代に作られた映画の遠野物語もここでロケが行われたそうです。
内外の規模といいかなりの豪農だったことがうかがい知れます。
ここでやっと雨が止みました。少しずつ空が明るくなってきています。3時半。もうちょっといけるかなと思い、近くの「続石」という巨石に行ってみました。
駐車場に車を止めてまたもや山道を10分上がると見えたのがなんとも不思議に積みあがった巨石。弁慶が持ち上げたとか下にあった石がどうして俺が格下の石の下にあるんだと泣いて上に持ち上げてもらったとか、古代のドルメンとも言われています。
観光はこれで終えて道の駅「遠野風の丘」に立ち寄りました。遠野の地方物産などがあり、お土産などもここで大方そろえることができます。調度、NHKの朝ドラで「どんど晴れ」が撮影中なのでイチオシはカッパものらしいです(お店のおっちゃん談)友人にカッパを一個買ってみました。ここでもトマトをまたしても購入。産直物は新鮮で美味いっす。
道の駅で油売っているとあっという間に時間になってしまって慌てて5時15分にレンタカーを返却してカッパ号ともお別れになりました。
遠野の道は車輌も少なく道はとても走りやすかったです。ここ遠野はバス便も少なく、また観光タクシーは価格が人数少ないと割高、観光バスもありますがこれも値段の割には見所が少ない、レンタサイクルは遠野の道は郊外に行くと坂道が非常に多くて普段から乗りなれていない人にはツールドフランス並にキツイと思われます。運転免許があればレンタカーがおススメです。これは御伽屋さんのご主人に事前に教えていただいたことだったのですが大正解でした。しかも盆地の夏はマジで暑いです。
夜に鹿肉などこれまた郷土食の食事を頂いた後に、御伽屋さんのご主人にmixy繋がりで泊まりに来ていた大阪のKさんと私三人で夜の遠野ナイトツアーに連れて行ってもらいました。
車で山を走り、ついたのがトオヌップ展望台。夜景がとても素晴らしかったです。そして荒川牧場にて馬を見たり。山道を走っていて思ったのが昔の人たちはこんな真っ暗な峠を馬を連れて荷を運んだり、一人で峠越えをしていたわけですよね。闇というものの恐怖が身近にあったのはほんの少し前の時代だったというのをしみじみ思わせるような、遠野の山道でした。
昼間に行けなかった乳神様にもいけました。可愛い紅白の乳神様です。
今回の遠野旅行は以下のサイトが非常に参考になりました。この場を借りて感謝をいたします。
不思議空間「遠野」 遠野物語をwebせよ
http://dostoev.exblog.jp/
(御伽屋のご主人のブログです)
珍寺大道場 http://www41.tok2.com/home/kanihei5/ より
珍寺的遠野物語
http://www41.tok2.com/home/kanihei5/tonomonogatari.html
座敷わらし祈願祭
http://www41.tok2.com/home/kanihei5/tono-zasikiwarasi.html
動物園、B級SPOT大好きhttp://www.d4.dion.ne.jp/~arakawas/ より
遠野伝承園のオシラサマ
http://www.arakawas.sakura.ne.jp/backn007/osirasam/osirasam.html
コンセイサマ
http://www.arakawas.sakura.ne.jp/backn014/denshoue/denshoue.html
山崎のコンセイサマ
http://www.arakawas.sakura.ne.jp/backn014/yamazaki/yamazaki.html
遠野ふるさと村
http://www.arakawas.sakura.ne.jp/backn014/furusato/furusat1.html
そのほかのコンセイサマ
http://www.arakawas.sakura.ne.jp/backn014/toonotin/toonotin.html
早池峰神社のコンセイサマ
http://www.arakawas.sakura.ne.jp/backn014/hayatine/hayatine.html
書籍
- 作者: 柳田国男
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百聞は一件にしかず。
現地に赴いてみなければわからないことがたくさんあります。雨のそぼ降る中での散策もまた味わいがありました。
遠野の地は今でも伝承が息づいている不思議な町です。また必ず来てみようと思います。
遠野を経つ23日の朝に散歩をしながら鍋倉城址の小高い丘に登ってきました。
遠野の朝の風景です。
南部氏つながりのキーワードを背負ってこの後、釜石線に乗り次の目的地、盛岡に向かったのでした。
次回はみちのくひとり旅、盛岡編に入ります。