若さのカタルシス

車の中に入っている及川光博のアルバム[聖域~サンクチュアリ~]
の中の一曲でとてもいい曲だなぁと聴くたびにこの曲だけはリピートしていました。懐かしいようなどこかで聴いたような記憶がかすかにあったからです。
そして、思い出しました。これは郷ひろみの曲だと(笑)郷ひろみの曲だと実はこの前まですっかり忘れていたというとんでもないやつ・・・それは私だったのです。

THE GREATEST HITS OF HIROMI GO

THE GREATEST HITS OF HIROMI GO

ということでご本人の歌を久々に聴いてみると、やっぱり期待どおり通り越して素晴らしい。
発売は1980年11月、昭和55年。ベストテン全盛期のころですね。
作詞:阿木燿子/作曲:都倉俊一/編曲:萩田光雄  とう素晴らしいラインナップ。
しかーし、どうしてこんなに記憶から飛んでんだと思ったらウィキペディアに答えが簡単にみつかりました。それは売れなかったから。
前作がCMタイアップとキャッチーな歌詞が印象深い「How many いい顔」だったからインパクト弱かったでしょうかねぇ。
オリコンではベスト10に入らず、セールスも20万枚程度でふるわず、しかし、ベストテンでは6位になったそうで歌っている姿をその時に見ていたのでしょう。

今、改めて27年ぶりにじっくりと聴いてみますが、とてもいいんです。
郷ひろみ凄いよと素直に感動するくらい切なくていい曲です。恋に悩む若者が苦悩様を見事に歌い上げていて感動してしまいました。この人の声はいくつになっても独特の甘いファニーな歌声なんですがそこがアンバランスマッチしていてイイんです。高音の部分の上がりかたも苦悩さがにじみ出ています。
メロディーも凄くすきなのですが、この曲の真骨頂といえば歌詞です、歌詞。阿木耀子の書いたこの歌詞があってこそ、郷ひろみの歌もメロディーも映えているんですね。
ちょっと一部引用すると、
♪朝な夕なに あなたを想い キリキリ胸が痛むのに
あなたの前で そぶりも見せず おどけてばかり
僕にとっての不幸さ♪
サビの部分はもうぞくぞくものの苦悩とカタルシスが伝わってきます。
言葉も「朝な夕なに」というちょっと文芸作品のような古風な言い回しや燃えるsunshine(日光)、Sunrise(日の出) ,落ちるSunset(日没)sunglow( 太陽の輝き)という言葉も対比して使っていて言葉が美しいなぁと思うのですね。

秋の歌だと思いますので今の時期とても聴きたくなりますね。
郷ひろみの曲って名曲がかなり多いです。歌謡曲というジャンルで独自の路線と成長進化をしている人だと思います。