相手の立場に立ってみると・・・こりゃわからないわ

うちの会社が管理している単身者用のマンションでの出来事。
ゴミの出し方がまぁ笑うくらいすごいくらいめちゃくちゃでした。
カン、ビン、ペットボトルや生ゴミをみーんなまとめていれて出してしまう。何回注意しても全くダメ。更に外部からも不法投棄があったりとして最悪の状態。
しかし、清掃をお願いしているおばちゃんがとてもきちんと仕事をこなしていてくれるのでなんとかゴミ捨て場はきれいに保たれてはいたのですが根本的な解決策ではありません。
たまに私も巡回に行くのですがそのときも指定日ではないのにゴミが捨ててあったりして「どうして出来ないのだ?」といつまでたってもゴミ捨てのルールを守れない人たちに怒りを覚えていました。

しかし、あるとき(つい先々月なんですが)たまたま会った時間外にゴミを持ってきた入居者と話す機会があってそのときの一言が「よくわからない」。
もしかしてこれはゴミの出し方自体が伝わっていないのではないか?と疑問がわきあがったのです。この人は悪意ではなくわからなくてゴミを出していたというわけです。そして、調べてみると入居者用に室内に置かれてあった取扱説明パンフレット一式に確かにゴミ出しのことを書いてある市からのお知らせの冊子は入っていたのですが、回収日は地域により異なっておりそこに印は全くついていない。しかも自己作成式。これでは不親切です。面倒な作業をしないとゴミの回収日が理解できません。

そして、私が作成したマンション独自のものもあったのですが、募集した不動産会社が入居にきちんと渡していなかったことが判明・・・。
さらに日本人以外にも中国、韓国の方の入居も多く生活習慣の違い、ゴミのお知らせがいまひとつ日本語は理解できるけれど細かいものがわからないというのが実際に会ってきて判明しました。
そんなわけでゴミ捨てを故意に適当にしているのではなくてわからないからこうなったとうい現状が判明したわけです。

単身者用のマンションに関してはファミリーよりもハードルを低くしてひとつひとつ連絡をしていかないといけません。人によってははじめての一人暮らしになるわけで今まで親御さんがしていたであろうゴミ捨てなどをするわけですからわからなくて当然という前提で考えたほうが良かったのだと気がつきました。外国の方に関してもしかりです。

では解決するには理解してもらえばよいという結論になり、エレベータや掲示板の目に付く場所にわかりやすくゴミの分別や案内を書いたものを貼り付け、個別の保管用にも配布。ゴミ捨て場には今日は何のゴミの日ですよとお知らせ版掲示を実行。
韓国、中国の人には国別の言語で書いた文書をお願いして作ってもらって再配布。
強化期間中に合わせて不法に捨てているゴミに対しては開封、中身を特定して本人に直接注意を促すように徹底をしました。
試行錯誤もありつつ、気がつくと文書やらを掲示しているとじわじわと効果が現れゴミ出しも9割がきちんとルールを守って指定日に出るようになってきていて「わかりやすく説明する、理解してもらうために何かをする」ということの大切さを知った次第です。

ちなみに今回のゴミ捨ての問題から興味を持って感じたのがゴミの出し方が各自治体によって違っている不便さ。
例えば私の住んでいるA市では
再生プラスチックゴミは回収してません。古紙も小さなものは受け付けてません。缶は飲料用と食品缶詰とわけてださねばなりません。

会社のあるS市は
再生プラスチックは「プラ」マークのものは回収、古紙は名刺より大きなものから古紙として回収してもらえます。缶はなんでもオッケーです。
ちなみに布団は燃えるゴミで出せてしまいます。
しかし・・・只今プラゴミ回収がなされていないようで回収日に出しても残っています。
そんなわけで次回の燃えるゴミの日に回収されてゆきます。なんだかなぁ。

管理しているマンションのW市は
再生プラスチック回収、古紙も回収、カン、ビン、ペットボトルも全て資源ごみとして回収しています。布団は粗大ゴミになります。
そんなわけで回収の車が何台も何台もやってきます。これはこれで人件費凄くかかっているのではないかなぁと思うのですが。

という感じで3つの市で比較してみたんですが微妙に分別の方法が違っているのですね。
日本人だって戸惑うのに外国の人にこれを徹底しろというのであれば自治体はその国の言葉で案内でも作っているのだろうと思い問い合わせてみるとW市は外国人居住者向けに英語、韓国語、中国と簡単な分別の案内程度のものはあるけれど一般に配っているような図式のものや詳しいものについてはないとのこと。取り寄せましたがこれでは用を足しません。詳しい部分をフォローしないからゴミ分別できてないのではないんじゃないかなと思いました。
横浜の某区に住んでいた旦那がオージーの友人に聞いたら友人の住んでいたところでは市が英語で詳しい冊子を発行していて図解でとてもわかりやすかったといってました。こういうグローバル化に対応している自治体もあるのですね。地域差がかなりありますね。

今回、他人事であったゴミ出しの件から自分にも置き換えてゴミ出しについて、分別について非常に興味を持ちました。再生できるものを当たり前に捨てていたなぁという反省もです。自分のできる範囲で私もゴミ問題について考えていきたいと思いました。

「相手の立場に立ってものを考える」
人にわかってもらう、理解してもらうということってホント重要ですね。