てのひら怪談2

先日、紹介した [本]てのひら怪談 - monksiiru(もんくしーる)の日記の待望の第二弾が昨年12月に出版されました。
うちの図書館はなんという素晴らしい手際のよさと書選なのでしょうか。購入をしてくれたので早速、予約をし届いたので読んでみました。

ありえざる出来事によって喚起される驚きや怖れ…。800字で綴られた、世にも小さな物語。オンライン書店ビーケーワンが開催した「第5回ビーケーワン怪談大賞」の応募作の中から、名作佳品100編を選りすぐって収録。

前回よりも更に恐怖の度合いが強くなっています。
そして、不思議な話もたくさん。短い怪談なので読み流してしまわずに一話、一話の中のびっしりと恐怖が詰め込まれています。

単純に怖いというだけでなく、二次的に怖さがやってくるような話なんかが私はとても好きなので今回は1話目の「赤き丸」と「アキバ」そして大賞を受賞した100話目の「死霊の盆踊り」が良かったです。
大賞を取るだけあって「死霊の盆踊り」は文章構成や描写がホントにウマいなぁと感心してしまいます。笑ってしまうんだけれどよくよく考えてみれば凄く怖いんです。怒り笑いみたいな相反する感覚でゆさゆさと頭の中を揺さぶられてしまいました。お見事。
怪談っていうのはただ、おっかない話をそのまま書いても臨場感も恐怖感もないわけで、書き手の度量ってとても大きいのだなぁと思いました。
てのひら怪談はあくまでも怪談なので実話でなくてもいいわけです。夢なのか現実なのか創作なのか実話なのか伝聞なのか体験なのかそんなことを超越した珠玉の怪談が詰まっていて楽しめました。