古本屋の憂鬱

いつも利用していた古本屋が2月初旬に閉店しました。
むかーしからの古本屋で5坪くらいの店内に本がずらりと無造作におかれてお店のご主人が昼寝をしているように見えて実はしていないという素敵なバランスで本が選びやすくて安いしなんともいえない素敵な空間でした。

古本のニオイってありますよね。カビた様なほこりのようなそんなニオイです。そんな古本の山からお宝を見つけるのが楽しかったんですが、残念なことにお店を閉めるとのこと。今後は古書市とネット通販になるそうです。
また仕事帰りの楽しみがひとつ減ってしまいました。

そういえば・・・駅の反対側の古本屋もいつの間にか2件潰れていましたから小さな個人経営の古本屋はどんどん淘汰されているんだなぁとしみじみと思いました。
毎日歩いている風景の当たり前のものがある日無くなっていて、新しいものに変わっていくことについていけないなぁと思うことが多いです。

小さな古本屋は大手チェーン店の古本店に押されてしまっているんでしょうねぇ。向こうのほうはマンガもあるし何よりも蔵書の数がハンパじゃないですし、いい立地に長い営業時間ですもん。

でもね、たくさんあるからというのがいいってわけでもなくて小さいお店の良さっていうのもあるんですよね。そういう個人商店の空間って和むんですけれどね。
茶店といい、古本屋といい私の好きな空間が少しずつなくなっていきます。なんだか想い出が磨り減るようで寂しいなぁと思うのでした。