加須市睦町の河童狛犬 八幡神社

遠野でお世話になった岩手のGOさんのブログ、不思議空間「遠野」-遠野物語をWebせよ!にて非常に興味深い河童狛犬についての考察がありました。http://dostoev.exblog.jp/7854546/

私の知っている埼玉の河童狛犬といえば川越市にある氷川神社の河童狛犬。この他に加須市にもあるとのことで休みを利用して観察をしてくることにしました。
住宅街の間の静かな場所にある神社です。

八幡神社
寛永10年(1670年)創建された神社だそうです。
住宅街の合間をぬって長くて細い参道を歩きます。

途中にはウンテイや鉄棒などの子供の遊具があります。鳥居を3つくぐるとお宮が見えました。

両サイドに苔がすこし生えた狛犬を1対発見。
吽形 角ばっていてちょっと硬い感じがします。頭のてっぺんに宝珠が乗っていました。
前髪のカールといい、頭の宝珠といいなんとなくバイキングやら海賊っぽい雰囲気があるように見えませんか?垂れ耳が可愛いです。

阿形 こちら丸みがあって目がくりくりしていてやわらかい愛嬌のある感じがします。
そして頭のてっぺんには見事な窪みが!まさに思い描いたとおりの河童狛犬です。

河童狛犬については諸説ありますが先日読んだ、外山晴彦さんの「神社のことがよくわかる本」によれば狛犬の頭の窪みについては頭についている宝珠などの細工を後付することによって石から狛犬を大きく取れる(宝珠などは後で余った石から接着をする)ことと修復もしやすいというメリットがあるという説と頭の窪みに油を注いで灯明を着けていたのではないかということが書かれていましたが真相はどうなのでしょうか?

ちなみにこのあたりは北小浜というそうで神社も北小浜八幡神社と呼ばれているそうです。程近くには葛西用水路といわれる水路に大沼という沼や中川などもありますので川の氾濫など、水害が多かったのではないかと思われます。

そうなると、もしかしたらこのあたりには昔は河童がいたのかも知れません。
建立された方がそんな水神様にちなんで奉納されていたのかも知れませんよね。神社脇の水田に調度水がはられていました。この周辺、加須、北川辺などは美味しいお米のとれる地域でもあるんです。その静かな水面をみていると思わずそんなことを思ってしまうような場所でした。