手塚治虫の「ブッダ」

ブッダとは、お釈迦様のことです。お釈迦様は実在をした人です。
今から約2000年前にシャカ族の王の息子として生まれたゴータマ・シッダルタ(ブッダ)は何不自由なく暮らしていたのですが、インドに今でもあるカースト制度や何故人は生まれて死ぬのかと考えるようになり、自分の息子が生まれた日に王位も捨てて出家し、僧侶となり修行という長い旅に出て苦難を乗り越えながらついに悟りを啓きました。

そんなブッダの生涯を描いたマンガがあります。

ブッダ(1) (手塚治虫漫画全集)

ブッダ(1) (手塚治虫漫画全集)

漫聖といわれた手塚治虫、渾身の一作とも言える作品です。

このマンガは以前に一度読んでいます。記憶が正しければ1994年に読んだはずです。その当時ももちろん感動をして名作という位置づけをしたのですが、その後は改めて読み返すことはありませんでした。
ところが最近、たまたまブッダのマンガを思い出す出来事があり、久しぶりに読んだというわけです。今回2008年というこの時期に読んでみてこの時代に非常にリンクしているテーマがたくさんあると気づき、愕然としました。

「人は何故、生まれて死ぬのか」

ブッダは人々のみならず、動物や自然にまで語りかけて説いてゆきます。
現代の殺伐とした事件のニュースを目にするたびに感じていた無常観、虚無感の答えがブッダの生き方にあるように思えました。