江戸東京博物館 ボストン美術館 浮世絵名品展と原宿 太田記念美術館 

注目の浮世絵展覧会に行ってきました。
ボストン美術館 浮世絵名品展
http://www.ukiyoeten.jp/

JRの駅などにポスターが貼ってあって行きたいなと思いつつなかなか行けずやっとこさ、11月になって行ってくることが出来ました。場所は両国になる江戸東京博物館です。

両国国技館の隣にあって駅からすぐです。歌川国政の意匠のポスターがカッコいいです。
入場料は1300円、常設展が650円なのですが、合わせてみると1520円とお得なチケットがあったのでこっちにしました。
そして、いざ展覧会会場へ、平日というのにスゴイ人だかりです。年齢層はやはり高めですが皆さん熱心に見ているのでまさに牛歩状態・・・これはいかんということで多少身長があるので後ろから見てまわることにしました。だって150点以上あるんです。牛歩で見ていたらいつになるやらって感じです。
浮世絵は大きい絵ではないのでどうしても張り付き状態で鑑賞することになるのでこんな渋滞が起こるみたいです。

展示は4章に分かれていて 浮世絵と肉筆画の展示がありました。
第1章、 浮世絵初期の大家たち、二代鳥居清倍などを展示
第2章、 晴信様式の時代  ご存知の鈴木春信に合わせて礒田湖龍斎
第3章、 錦絵の黄金時代 鳥居清長、喜多川歌麿写楽などなど豪華勢ぞろい
第4章、 幕末のビッグネームたち 歌川派勢ぞろいで豊国、国政、国貞、広重、国芳、そして北斎、栄泉 凄すぎです。

有名どころだけでもこれだけのラインナップであまりの豪華さに逆にどれを見ていいのか困ってしまうほど。
私が見たかったのは鈴木春信、鳥居清長、そして歌川国芳と先だって美の巨人たちhttp://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/data/081018/で紹介されていた礒田湖龍斎です。
同時期に鳥居清長、春信という天才がいたために歴史に余り名を残らなかったという不遇の天才の作品を今回見ることが出来たのは非常に嬉しかったです。
浮世絵にあわせて肉筆画などもありました。

全体に見て思うことは保存状態が非常に良くて色がとても美しいです。和紙の質感の温かみと日本的な淡い色合いが浮世絵の美しさだと思います。
とても良いものを見せてもらいました。

特別展の後に常設展を見てきたのですが、こちらもスゴイボリュームで細かい模型細工で江戸の町屋や大名屋敷などを再現してあって時間がなくて流し見でしたがとても楽しめました。ここでもたくさんの浮世絵展示で江戸の文化を紹介しているので企画展とあわせて二度美味しい鑑賞ができました。
常設展にあった浮世絵屋さんの再現です。当時はこんな風にして売っていたのだそうです。


東京に来たのでせっかくなので更に足を伸ばして原宿まで行ってみました。JR原宿駅を降りて表参道から少し入った静かな場所に浮世絵の美術館があります。

太田記念美術館です。
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/
こちらの企画展が「国貞・国芳・広重とその時代 −幕末歌川派の栄華」というもので、ボストン美術館にあわせたかのようなものだったので来たというわけです。
入り口で700円を支払い中に入ると静かな空間の中に浮世絵が展示されていました。
1階と2階のフロアがあるのですが、枯山水の庭を模したものがあったりととても贅沢な作りの展示室です。肉筆画などを見るには畳に上がってみるという趣向もありよかったです。
故太田清藏氏のコレクションの素晴らしさが生きる展示だと思います。
展示では歌川国芳の「かたまつて人になる」があったのでこれをみて思わずくすりと笑ってしまいました。
地下には手ぬぐいのお店「かまわぬ」さんがあったりと楽しそうなところで、こちらも展示が変わるのでまた来てみたいです。

一日中、浮世絵をみっぱなしという、浮世絵好きには幸福の一日となりました。