京都旅行その2 若冲の五百羅漢、石峰寺

伏見稲荷大社参拝の後に今回どうしても行ってみたい場所があったので足を伸ばしました。
伏見稲荷大社の程近くにある石峰寺です。

入り口は中国風の赤い門があります。
 
中に入るとこじんまりした気持ちの良いお寺がありました。
拝観料300円を納め裏山の五百羅漢を見に行きます。小高い場所にあるので町が見下ろせる素晴らしい景観の良い場所です。

まずは伊藤若冲のお墓参りをします。若冲にちなんで筆塚もありました。
江戸時代の画家、伊藤若冲がこの石峰寺の古庵にて晩年を過ごし生涯を終えた場所です。
そして後世に残したものが若冲が下絵を書き石工に彫らせた五百羅漢像なのです。

若冲の五百羅漢の数々。
 
 
 

お釈迦様の一生をいくつかのテーマに分けて石像で表現してあります。

十八羅漢

涅槃

賽の川原などなど。
若冲というと細密画のイメージが強いですが、この石像たちは少ない線で描かれていて可愛い雰囲気が漂っています。晩年の若冲は悟りの仙人のようなおだやかな無の心境にたどりついたのかもしれないなと思うようなシンプルさが心地良いです。

この五百羅漢が好きだった人物というと澁澤龍彦ですね。

澁澤龍彦の古寺巡礼 (コロナ・ブックス)

澁澤龍彦の古寺巡礼 (コロナ・ブックス)

この中でも石峰寺は紹介されていたのでいつか行ってみたいと思っていました。

今は5月、竹が生命を謳歌するかのように上へ上へと空を覆うかのように伸びています。青々した竹と湿った豊かな土にたたずむ五百羅漢さんたちを見ていると心がとても和み時間を忘れてしまいそうでした。この羅漢さんたちは春夏秋冬に違った顔を見せてくれるのでしょう。

おまけ
徒然日記のkyou2さんが2007年に訪れたときの日記http://d.hatena.ne.jp/kyou2/20070607
を改めて読んでみたら、いつか行ってみたいと私はコメントしていました。願っていたことが叶ったのがとても嬉しいです。