博物館のハシゴ その2 江戸東京博物館とパンダ焼き

上野から両国に移動して、江戸東京博物館にやってきました。
こちらではギリシア・マノスコレクション「写楽 幻の肉筆画」という特別展が行われています。遠いギリシアで発見された写楽の肉筆画と聞いては行かない手はありません。

前回のボストン浮世絵の時はとてつもない人がいて牛歩の歩み状態でしたが今回はのんびりと展示作品を見ることが出来、最高に贅沢な鑑賞となりました。

作品の状態が非常によいんですネェ。浮世絵のラインナップも多岐にわたっていて、鳥居清長、鈴木晴信、磯田湖竜斎、喜多川歌麿、勝川春章、葛飾北斎国芳などなど写楽以外にもたくさんの浮世絵がありどれを見てもはずれナシの充実ぶりです。グレゴリオス・マノス氏が財産傾けるほど収集したといいますがまさに圧巻ですわぁ。

そして、写楽の肉筆画。
展示ブースの真ん中あたりにガラス張りでありました。もともと扇画だったのですが、観賞用にはがされて大切に保存されていたので今日まで残ったそうです。
写楽の肉筆画、実にきれいなんです。ひとつ一つの線が巧みで淡いような色と合い間って浮世絵とは違った雰囲気で歌舞伎の場面をあらわしています。
人がいないのでもうこれも見放題です。いろんな角度から見ても写楽はイイです。

肉筆画もありましたが、いつもは人だかりで見るものがこれも見放題のかぶりつき。あぁなんと幸せなことでしょう。

浮世絵の展示の他にも摺物や絵本なども収集していたそうで展示がありました。

展示品が余りにも豪華でもお腹いっぱいと思っていたら最後に北斎があって富嶽三十六景と百物語がどかーんと展示。笑いはんにゃに小幡小平次四谷怪談牡丹灯篭、見事なまでに北斎によって極めれた江戸の怪談の主人公たちは恐怖とともに美しささえも感じるものでした。

納涼も合い間って博物館めぐりは暑い夏にオススメです。

おまけ
上野動物園の入り口前にある桜木亭さん。
上野動物園にはもうパンダはいませんがここのパンダ焼きは健在です。

6個入りで480円。こしあんの素朴な味が昔から変わらずに美味くて私の大好物なのです。

月の石といい、パンダ焼きといい上野にはまだまだ懐かしい昭和の風景が健在でございます。昭和に子供時代をすごしたものとしては嬉しくて涙が出てきちゃうくらいの想い出がいっぱいつまっています。