熱海旅行その1 熱海城と熱海秘宝館

12月11日、12日に一泊二日の熱海旅行に行ってきました。
以前に読んだ「地球のはぐれ方」という本に熱海のことが書いてあり、いつか行きたいと思っていたのがやっと念願かなったというわけです。今回の旅行はこの地球のはぐれ方の記事を参考にプランを組立てみました。

東京するめクラブ 地球のはぐれ方

東京するめクラブ 地球のはぐれ方

この本は日本や海外のゆるーく時代からはぐれた観光地を紹介していてとってもオススメです。

東京駅から新幹線で約1時間、あっという間に熱海に到着です。
この日は生憎の一日中の雨でしたがこれはこれで楽しいものです。
 

移動には湯〜遊〜バスという観光名所を巡回するバスに乗りました。1日乗車券800円で熱海の観光名所にほとんど行くことができます。
このバスはなんとガイドさんが乗っていて名所の解説をしてくれちゃうんです。このガイドのおじさんが最高に話が面白かったです。平日と雨ということで乗客は私たちだけ、貸切です。
   

熱海の市街地を通って錦ヶ浦の山頂に立つ熱海城に向かいます。
熱海城は昭和34年に築城されたコンクリート城です。地上6階、地下1階の作りになっており、天守閣からは絶景の風景を見ることができるそーな。
熱海城公式HP http://www.atamijyo.com/
 
そんな熱海城、見所はたくさんあるのですが今回やってきた理由はあの伝説のコンクリート仏師、浅野祥雲(略してアサショー)の作品たくさんあると聞いたからです。
珍寺大道場にも管理人の独観師匠による熱いレポがあります。↓http://www41.tok2.com/home/kanihei5/asano-atami1.html
そんなわけでまずは下の駐車場へ。

しかし、断崖絶壁の立地ですねぇ。
なんとなく漂う廃墟感。裏から入ってくる人は一瞬戸惑うこと請け合いです。
  

その駐車場の隅っこにいました。
文殊菩薩様と普賢菩薩様。
 
キレイに塗り補修をしてもらっていました。パステルカラーがとってもお似合いです。

そんな後ろには修復されなくて自然に帰るのを待っているかのような十二神将たちが・・・
  

もっと見ていたかったのですが、名残惜しみながらまた城の入り口へ。
するとおぉここにもいました 大黒さんと恵比寿さん、七福神に弁天さん、お釈迦様などなどありがたぁい浅野作品が並んでおります。
    

こちらも色を塗り替えてキレイになっていました。

やっと中に入ります。入り口には大きなシャチホコのレプリカが!熱海城のてっぺんにあるシャチホコの鋳造製作を祥雲氏がなさったそうなんですよ。これはもう必見ですね。
 

中に入ると各階に趣向をこらした展示がしてあります。
1階は武家文化資料館。
ここには甲冑武具が展示してあります。
 

変わり兜の兎兜が気に入ってしまいました。

奥にずんずんと入ってゆくと休憩所があり、そこに二体の蔵が鎮座しています。
大黒様と恵比寿様です。
この茶色のペイントはまさしくコンクリート製。
   

この二体の上には額が掲げてあり、浅野祥雲氏が作られたものと書かれていました。
独観師匠の情報によると恵比寿様の後ろに祥雲氏の銘が彫ってあると書いてあったので見ようとすると、壁についているのでなかなか見えません。あっちを見たりとこっちをみたりしていたら売店のおばちゃんが来て「さっき来た団体さんの添乗員さんがこの像の手を握ってあったかいと言っていたのよ。わかる?」と聞かれたので手を握ってみたのですが、私にはわかりませんでした。ちょっと残念。
祥雲氏の銘を探していると話すと受付の方や他の従業員の方が来てくださり、浅野祥雲研究の第一人者である大竹敏之さんが取材に来たと教えてくれました。従業員の方たちもどれが祥雲氏の作品かよくわからないそうです。それくらい無造作にたくさんあるんですねぇここ。
妙なものに興味を持つ怪しい私に対して熱海城の方たち、ホント丁寧にしてくださってありがたかったです。

次は6階の天守閣へ。
なんともゆるーい空間が広がっていて思わずマッサージ機に乗ってしまいました。
外は大雨と強風で最高の悪天候。なぐり雨と強風が窓をたたきどえらいことになってきました。そんなわけでまたもやここも貸切状態です。
   

この後、階下へと下りてゆきます。
5階は名画の誘い、4階は世界遺産パネル展で流し見をして2階は日本城郭資料館です。
こちらに展示してある模型がスゴイです。
土田寅一郎さんという左官屋さんが作ったマッチ棒の城郭の数々。精密に作られています。
 

他の作者の城郭の模型も大きくてよかったです。それぞれ作り方にオリジナル性があって見比べるのも楽しいですね。
 

他には萩原一青さんという画家の城郭の絵の展示もこれまた良かったです。

そして、続いては地下一階へ。今回の特別展は浮世絵の国芳の作品展が行われており、だまし絵やなまず絵などが展示してありました。
そして、なぜかここに浮世絵の春画(レプリカ)の展示もあったりします。

ここだけでも面白くて随分と長居をしてしまいました。

続いては、こちらも地球のはぐれ方で熱海城とならんで都築響一氏も訪れたという熱海秘宝館を見学することにしました。
熱海城から歩いてすぐの熱海ロープウェーの頂上に熱海秘宝館はあります。
http://www.atami-hihoukan.jp/
生憎の雨なのでやっぱりお客は私たちの他に1組くらいでした。
入り口にはテレビや雑誌の取材も多いそうでたくさんの芸能人たちのサインがありました。もちろん、みうらじゅん氏のサインも!
 

ここで流れている熱海秘宝館のテーマという曲があるのですが、この曲が凄くイイ。
以前にyoutubeでたまたま見て知ったのですが、ムードロックグループのサロメの唇が歌っています。サロメの唇の曲は昭和30、40年代の退廃的でけだるい感じで秘宝館にシンクロしています。

秘宝館は笑いどころたっぷりで飽きさせない作りになっており楽しみながら見学ができました。