東京国立博物館 土偶展

上野にきたのはここに来るためです。
東京国立博物館です。

こちらではすばらしい特別展示が行われています。
題して、「土偶展」
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=6908

サブタイトル通りのまさに「縄文スーパースター」が大集合です。

土偶は今から約13000年前の縄文時代に作られたものです。土偶のフォルムはユーモラスであり、ダイナミックでもあり、その姿から太古のパワーを感じずにはいられません。
土偶を作った古代の人々も人の形にしたり、動物にしたりしたその土偶にさまざまな願いを込めていたのでしょう。
昨年、イギリスの大英博物館にて土偶展が開催され好評を得て、その凱旋展覧会として今回の企画展示が執り行われたそうです。

早速、展示室に入ります。
展示数は全67件という数は少ないですが、ひとつひとつが強烈な縄文パワーを放っているので見ごたえがあります。暗い照明の中での展示で雰囲気も良いです。

アクリルケースに入っているので、普段なかなか見ることができない、後ろの部分を見ることができるのが良いです。土偶はきちんと後ろまで細工がしてあることに気がつき改めて完成度の高さに驚きます。

気に入った土偶をいくつか。
群馬県で発掘された、ハート型土偶
岡本太郎太陽の塔を髣髴させるフォルムで、発想の豊かさ、斬新さがすばらしいです。
現代アートと言われても遜色ない完成度で驚きます。
そういえば、岡本太郎はここ東京国立博物館縄文土器が大好きで良く見に来ていたという話を思い出しました。

そして、土偶といえばこれ。私が一番大好きな、青森県亀ケ岡遺跡出土の遮光器土偶です。
この土偶のデザインもフォルムもホント斬新ですよねぇ。
後ろまで文様がしっかりと造型されていてずっと見ていても飽きないです。
遮光器土偶は他にもたくさんあって、それぞれフォルムの違いがあり見比べも楽しかったです。
そして、目玉はやはりこれでしょう。
今回の展示を見逃したらもう見られないものが登場しました。
それは、「国宝トリオ」です。縄文のビーナス、中空土偶、合掌土偶
土偶で国宝指定されているのはこの3点だけだそうで、所蔵も各自違うので全部を一緒に見られるというのはめったにないそうで、これはもう楽しみにしていました。

3体が向き合うように展示してあります。
真ん中に立ってみると、なんと贅沢な空間でしょうか・・・・。

縄文のビーナスのフォルムは豊かな腰のラインが特徴ですが、後ろをみるとこれまた豊か田ヒップが造型されています。まさに太古の豊穣の女神ですねぇ。

中空土偶はシンプルな作りながらも完成度の高い造型で、なぜか見入ってしまいます。

そして、合掌土偶。座って合掌する造型を縄文時代に作っていたというのは驚くしかありません。謎めいた仮面のような顔、文様など技術力の高さが際立っていました。

古代パワーにあふれる展示、見るものにもパワーを与えてもらいました。

こちらの展示では写真撮影は禁止でしたが、平成館の常設展示にも土偶があったので見てきました。
遮光器土偶です。こちらは亀ヶ岡のものとは違い、足もありますね。
 

お隣には、踊る人々もいます。縄文時代土偶などあれほどの優れた文様などが作られていたのにその後、古墳時代になって埴輪が作れるようになると急にシンプルなデザインになってゆくのも非常に興味深いですね。

展示を見終わって今回の展示の販売所でちょっとお買い物。
出品目録の本が出ていたので買ってきました。写真以外にも丁寧な解説もついていて、大変参考になります。

そして、ここにあったのは土偶キューピー。
こちらは行田のはにわ処さかもとさんのご当地キューピーです。発売されていたのを知っていたのですがなかなか買いに行けなかったので今回購入できてラッキーでした。