昭和世俗読本展覧会

昨日の土曜日にまたもや川越に行ってきました。久々の天気の良い川越の町はたくさんの人が訪れていてにぎやかでした。
こいのぼりも元気に晴天を泳いでいます。
 

今回の目的地は蔵の街のメイン通りをちょっと離れた路地です。
静かな路地にベトナム雑貨のお店、サニーサイドテラスさんがあります。なんだかいい感じの店構えですよね。
http://sst-vietnam.shop-pro.jp/

 

こちらのお店の2階にて昭和世俗読本展覧会というイベントが4/24から5/1まであるというのでやってきたというわけです。

展覧会を主催しているのは愛知県からいらしたteeさんです。オフ会などのイベントで交流がある方です。そんなteeさんが今回、川越にての展覧会をするとのこと。とても楽しみにしていました。

良いお香の香りがほんのりする、1階を通り、2階に上がります。
すると・・・・
 

ジャンルを問わない昭和の古本が厳選されて展示されていました。
男性週刊誌、B級女性週刊誌、秘境ものやプロレス雑誌に戦前の料理本、そしてエロ本までまさに大衆娯楽の原点がそこにありました。
ちなみにこれは特殊めがねで3Dで立体になるエロ本だそーな。

ある意味時代先取り感がありますw

主に雑誌、というのが興味をそそりますよね。
昭和40年代、50年代の雑誌をぱらぱらとめくってみると、見たことのあるような懐かしい顔ぶれの有名人の記事や事件、世相がリアルタイムで掲載されています。
自分でも笑ってしまうくらい、自分が小学生、中学生の頃の記事の記憶が鮮明に思い出されてきました。

個人的にツボだったのは女性週刊誌の「微笑」でエースを狙えの作者、山本鈴美香先生の超能力者列伝が連載されていたこと!あの頃は確か先生は学研のムーにも連載をなさっていたと思います。まさか30年以上経て読めるなんて思いませんでした。

そして、秘境シリーズ。


昭和40年代に大ブームになった世界の秘境を紹介する雑誌。今ではきっと発売されないだろう内容やどーみてもウソだろうという内容がてんこ盛りですが、これがまた最高に面白いです。
日本テレビで放送されていた「素晴らしい世界旅行」の文章版ともいいましょうか。秘境のアフリカ、アマゾンなどに暮らす未開の民族のみなさんの驚愕するような生活や風習をレポしてします。
中には絶対に取材してないだろうというトンデモ内容もありますが、文章の力業で心地よくねじ伏せられて読みふけってしまいました(笑)
この広い世界には私たちの常識を超えたものがたくさんあるということを、興味をそそる写真に詳細でディープな記事がまるで実際にルポに行ったか、体験したかのような気分にさせてくれるんですねぇ。きっと当時のお父さんたちは秘境シリーズを読み探検家となり想像の旅に出ていたのでしょう。いい時代だなぁと思います。

所蔵の中にはカストリ雑誌の「りべらる」などもあり、手にとって読んでみると・・・これがまぁ面白いのです。活字が生きているんですね。

今回、閲覧して思ったことは昔の人はたくさん本を読んでいたと言うことですね。
だから知識もたくさんあったので、本を読んで活字をとても楽しめたのではないでしょうか。イマジネーション、想像力の膨らませ方は今の人よりたくさんあったのだろうと思います。

雑誌と言うのはまさに消費分化でそのときの旬の世相、話題が凝縮されています。
そんな旬の雑誌ですが、賞味期間はとても短いもので次から次へと新しいものが出てきて消えてゆきます。
しかし、大衆の娯楽を支えてきたのは間違いなくそんな雑誌であり、後世にも残して行ってほしいものだとしみじみ感じました。

大衆消費娯楽分化の集大成、雑誌文化永遠なれ。

今日の一枚。
某エロ本にあった、宇宙という設定の写真
 

造型がもう素晴らしすぎてもう涙がでましたw

展覧会は5/1までやっているので良かったら行ってみてください。