国立西洋美術館 企画展プラド美術館所蔵ゴヤ展とウィリアム・.ブレイク版画展

昨日水曜日に上野に行ってきました。空の高い秋空が広がっています。
  

ちょっと早く8時半くらいについてしまったので上野東照宮へご参拝。
ただ今、修復工事中なので養生幕で拝殿を描いています。結構しっかりしているので遠くから見ると本物のようです。だまし絵のような感じですね。
 

国立西洋美術館に向かうと既に開館待ちの行列になっていました。
みなさんのお目当てはこれですよね。
プラド美術館所蔵ゴヤ光と影

私たちも行列に並んで待ちます。

9時半になり会館したので、中に入りました。

今回もガイドレコーダーを借りてみました。
自画像から始まって、見事な作品の数々です。
スペイン国王カルロス4世の主席宮廷画家まで上り詰めたゆるぎない才能がそこにありました。

そして、今回のメイン。
「着衣のマハ」は初めて見ましたがとても美しい。
日本に来たのは40年ふりだとか。見られて良かったです。

そして、見たかったのは銅版画です。
澁澤龍彦氏の「幻想の彼方へ」という一冊にゴヤのことが紹介されていてロス・カプリーチョスの絵が何枚か掲載されていました。風刺に満ちているそして奇想に満ちた不思議な絵の数々。今回はたくさん展示されていて見入ってしまいました。

銅版画のほかに素描作品のたくさん展示しており、こちらも見ごたえ充分。

ゴヤ展の後に常設展示室での企画展、ウィリアム・ブレイク版画展を見てきました。
ゴヤと同時期に生きたイギリスの画家です。そして、同じように銅版画を多く残しています。
今回は聖書のヨブ記の挿絵がなどが展示されていました。独特の表現で描かれる聖書の一場面は不思議な魅力に溢れていて吸い込まれるように見入ってしまいます。
あまりにも斬新すぎたためか生前はほとんど評価されなかったというのもうなずけます。

ゴヤとブレイクどちらの銅版画も影のような黒さがあって心のひだが揺さぶられます。そして、何度も見入ってしまわずにはいられません。一見難解に見えても深層心理にぐっとくるような直球さもあるのでしょうか。