上野公園、博物館、美術館めぐり

3月になって体調も良くなってきたので久々に出かけてきました。
でかけた先は上野公園、もちろんお目当ては博物館と美術館です。
水曜日の早朝の上野公園は静かですねぇ。

本日もハシゴをするためにやってきました。

まずは第1目的の東京国立科学博物館へ。
特別展のインカ帝国展に行ってきました。
特別展「インカ帝国展」

朝9時の開館前から並んだので一番乗りです。


朝一番なので展示をゆっくりとみることができました。
黄金の宝物なども素晴らしかったのですが、目を引かれたのはミイラでした。
布に包まれて小さく形をつけられて座ったミイラたち。埋葬する形も決まっていたそうで座った形で両手を覆うようにしています。この形みたことあるなぁと思ったらムンクの叫びのような感じなんですね。
どのミイラも同じ形でそれがまたなんともいえない雰囲気をかもし出していました。ミイラを包むミイラ包みも顔の部分に糸で顔の形をぬいつけたりして(これがまた味のあるシンプルな顔出しに仕上がっていて見事)死者を大切に弔っていたことが理解できます。インカは文字も持たなかったのにあの高山地に建造物をつくったり、キープという紐のしばり目で暦や数字を表したりと高い文明だったことにあらためて驚きました。

展示物のほかにお目当てだったのはマチュピチュ3Dシアターです。
コンドルの目線で見るマチュピチュの地の映像は必見です。と言いたいところですが、実は私3D映像に酔ってしまうらしく途中でちょっと目が回りそうになってしまいましたw

科博の次はトーハク、東京国立博物館です。


トーハクのゆるキャラ、トーハク君とユリノキちゃんです。

スカイツリーの見える場所にこんな撮影スポットも出来てましたよ。

今回は昨年から楽しみにしていた特別展です。
ボストン美術館 日本美術の至宝
http://www.boston-nippon.jp/

音声ガイドを借りて早速、中に入ります。
今回、明治に日本からボストンに流出してしまった美術品の数々が里帰りしてきました。
見事な仏教絵画の数々、仏像にはじまり、絵巻やら、刀剣や見事な着物などがこれでもかと展示されていました。

そしてさらに狩野元信らの狩野派の絵画、長谷川等伯尾形光琳の斬新なデザインの松島屏風図など見事な屏風絵などがもりだくさんです。
こんなにたくさんの屏風絵がならぶのも珍しいのではないでしょうか。

そんなもりだくさんの中に見つけたのは伊藤若冲
鸚鵡図を初めて見ることができました。繊細な描写は見事としかいいようがありません。

私が楽しみにしていたのは曾我蕭白の作品の数々です。曾我蕭白の絵はなんともいえない独特の世界観があって見てあきません。特に人物の顔がとても印象に残るんですねぇ。描かれている人物たちの表情はくせになる面白さがあります。
こんなに曾我蕭白の作品を一同にみるのは初めてのことだったのでとても幸せな時間を過ごせました。

最後にはずっと見たかったアレが大きく大きく展示されていました。
龍の姿を描いた「雲龍図」です。
屏風絵だったものをパネル仕立てに修復して今回世界初公開だとか。
大きな龍はダイナミックなんだけれど、表情がとってもユニークで見飽きない面白さが溢れていました。

しかし、これだけのものが国外に流出してしまったというのは本当に惜しまれることですねぇ。

博物館のハシゴ後に更に国立西洋美術館にも足を運んできました。
特別展のユベール・ロベール 時間の庭
開催中の展覧会|国立西洋美術館

フランスの風景画家のユベール・ロベールの展覧会だったのですが、実は恥ずかしいことに全く知りませんでした。
看板買いといいましょうか入口の看板の絵が目にとまっていいなぁと思って入ってみました。
見終わった感想。とても良かったです。イタリアの廃墟の風景画は優しい色合いでなんともいえない幻想的な時間が流れていました。風景画家としての技量も見事で油絵だけでなく、デッサンを見るだけでも楽しめました。

こんな楽しいことがあるから益々、博物館、美術館通いはやめられませんね。