メリーさんからエンドレス・ワルツまで
以前に昭和の横浜に存在した伝説の人、メリーさんの映画「ヨコハマメリー」を紹介したのですが2009-12-24 - monksiiru(もんくしーる)の日記その後も横浜について調べてゆくうちにメリーさんより更に前の明治の頃の本牧に伝説の娼婦と呼ばれた人、メリケンお浜さんがいると知り横浜の歴史をさかのぼるようにしていろんな本を読んでゆきました。
- 作者: 檀原照和
- 出版社/メーカー: データ・ハウス
- 発売日: 2009/05/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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メリケンお浜さんに関してはマンガになっています。
本牧お浜 上村一夫完全版シリーズ / 上村一夫 【コミック】
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > コミック > その他
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- 価格: 1,944円
そんな中で最近読んだのが、
- 作者: 山崎洋子
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 1999/10/01
- メディア: 単行本
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映画にもなったそうで一昨日にレンタルDVDで見つけたので早速、借りて見てみました。
- 出版社/メーカー: SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)
- 発売日: 2012/01/25
- メディア: DVD
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80年代の原宿が懐かしいですねぇ。
今は亡き同潤会アパートのあたりとか、駅前とか。80年代の街並みの風景がなんとも懐かしくて引き込まれてしまいました。
鈴木いずみと阿部薫の暮らすアパートメントの建物、内装、白いペンキの壁とかタイルのキッチンとか木枠の窓とか・・・今みるととてもモダンです。米軍ハウスみたいな感じでしょうかね。今時のマンションのコンクリートつくりとは違って、なんか建物が冷たくないんですね、温かみがありました。
主人公の鈴木いずみ役の広田玲央名。ちょっと舌っ足らずのしゃべり方と子猫のような感じが最高にキュートです。洋服も70年代ファッションが実にフィットしていてカッコいい。
夭逝の天才サックス奏者の阿部薫役の町田町蔵もいい感じで天才らしい狂いっぷりのギリギリさを演じていて好演でした。町田町蔵の目つきが本当に怖いんですわぁ・・・。
究極の愛の表現は足の指を切っちゃうとか常識からかけ離れた夫婦でしたが、お互いを愛していたのではないかと思います。でも両方とも不器用だからうまく表現できなくて近づくと傷つけあってしまっての繰り返しだったのではないかと思いました。そう思うとこの夫婦って何とも切ないんですよねぇ。結末もいずみの自殺という形で終わりますしね。
凡人には当たり前に生きていける日常のひとつひとつが天才には生きづらいのだろうなぁと。私はつくづく凡人でよかったと思います。
これを機会に鈴木いずみの小説を読んでみようかなぁとぼんやりと思ったのでした。