東京国立博物館に風神雷神に会いにゆく特別展「栄西と建仁寺」と「キトラ古墳壁画」

4月の終わりの昨日、上野まで行ってきました。
久しぶりのザーザーぶりの大雨の上野はいつもよりちょっと人が少ないような感じでしょうか。


目指すは東京国立博物館です。
9時20分くらいに到着してみると・・・もうたくさんの人が並んでいました。
雨なのにこの人出、ビックリです。
皆さんのお目当ては平成館の「栄西建仁寺」と「キトラ古墳壁画。二つの目玉展覧会があるというので連日大混雑なんだとか。



私と母は「栄西建仁寺」展の列に並びました。こちらも大行列です。

平成館に到着して音声ガイドを借りていざ中へ入ってみるともうすでにたくさんの人人人。大人気ですねぇ。

会場内は京都の古刹、建仁寺ゆかりの宝物がこれでもかと展示されていました。
今年は京都最古の禅寺である建仁寺を開いた栄西の800年遠忌にあたるのだそうです。

会場に入ってすぐに目をひいたのは建仁寺の方丈で行われる「四頭茶会」の空間の再現です。映像で茶会の様子も流れていて作法、所作に禅寺ならではの緊張感と美しさがあり見事な様式美を感じ取れます。

第二章の会場では建仁寺ゆかりの僧たちの見事な坐像がずらりと並んでいて圧巻です。
そして第3章の会場へゆくと海北友松の描く見事な襖絵の数々に見とれてしまいました。特に雲龍図は8幅すべて揃ったときだったので2匹の龍の躍動を感じ取ることが出来て良かったです。

その他にも長谷川等伯伊藤若冲、曽我蕭白の作品も展示してあり本当に贅沢な展示品の数々に見とれてしまいました。

ここでもう充分お腹いっぱいと思ってさらに行くとなんとなんと六道珍皇寺から法観寺参詣曼荼羅、珍皇寺堂社勧進状、珍皇寺参詣曼荼羅、熊野歓心十界曼荼羅がされていたのです!

更になんと珍皇寺のお堂の中にいて小さい窓からしか見られない小野篁、冥官、獄卒の3体の立像があったのです。
私は小野篁が大好きで一昨年は六道珍皇寺を訪ねたんですが、曼荼羅など見ることはできなかったのでまさかここで見られるとは夢にも思っていませんでした。
小野篁像もこんな近くでみられるなんて!もう嬉しいのなんの。
一人で大感激してしまってしばらくたたずんでいました。

そんな感動の余韻にひたりながら更に歩いてゆくと今回とても楽しみにしていた俵屋宗達の「風神雷神図屏風」がありました。


今まで写真でしかみたとことがなかったのですが、いつか本物を見てみたいと思って思っていたのがようやく夢がかないました。
やはり素晴らしかったです。

特別展はここで終わりだったのですが、今回常設展にて尾形光琳の「風神雷神図屏風」も展示されていたのでこちらも見てきました。


比べてみると鮮やかな洗練された様式美は尾形光琳なんですが、いぶし銀の渋さやわびさびの妙は俵屋宗達に軍配が上がるのではと私は思いました。

更に本館で行われているもう一つの特別展「キトラ古墳壁画」展にも行ってきました。奈良の明日香村のキトラ古墳の壁画が東京で初公開ということでスゴイ人だかりです。その中に加わって牛歩の歩みで壁画を見てきました。

これはパンフレットの写真ですが、実際の壁画もとてもきれいな状態で残っていて素晴らしいものでした。


壁画を見ていてちょっと思ったのはタコせんべいとかエビ満月とかせんべいに魚介類が押されてはいっているやつ。
なんだかおいしそうだと思った私はバカですね(笑)

充実した展覧会を堪能させてもらいました。
雨の日の博物館の雰囲気もまたよかったです。
した