あやかしを集める家相にするには?

二日間連続で怪談本の紹介をしたので今日は私が体験したあやかしの話です。

中学生のころの友人Aちゃんのお宅での出来事です。Aちゃんのお家は農家のお宅で三世代でおじいちゃん、おばあちゃん、父上、母上、Aちゃん、弟の6人家族で住んでいました。

田舎の農家の家なんで裏は林あるし街燈も少ないうっそうとした森の中に大きな旧家のお宅はあったのですが、私はAちゃんと当時、交換日記なんていうのをしておりまして仲良かったのでいつも遊びに行ってました。
帰りは夕方になるとかなり暗くなって怖かった記憶があります。チャリンコを全速力で走らせて帰りました。

Aちゃんのお宅に遊びに行くと母屋の大きな玄関があってそこから上がって建て増しをして階段でつながっている離れの二階がAちゃんのお部屋に行くのはいつものパターンでした。
離れにはAちゃんとおじいちゃん、おばあちゃんの部屋が二つとトイレがあって昼間はおじいちゃん、おばあちゃんは農作業しているので私とAちゃんだけで離れで遊ぶような感じでした。多感な中学生の二人ですからこの空間は誰の邪魔も入らずに好きな音楽の話やらして楽しかったのですが、Aちゃんいわく夜はカーテン閉めたら外見るのは怖いんだよねーと話していたのが印象に残ってました。夜になるとばあちゃんもじいちゃんも寝ているのに人が歩く気配もするというのも気になっていました。

ある日、学校に来たAちゃんが沈んだ表情だったのでどうしたのか?と聞いたらおばあちゃんが入院してしまったとのこと。大変だねーって話していたらしばらくしてから今度はおじいちゃんが入院してしまったそうです。

そんな話を父上が親戚にしたら建て増しした離れのことを気になっていたと唐突に言われて一度、見てもらったらいいのではと言われて霊能者の人に見てもらったらそうです。結果は
1.階段の段数が悪い
2.トイレが鬼門にある
というので1.2.が原因で鬼門のトイレで魔物(霊のことか?)を呼び寄せてみんな集まってしまい、離れを歩き回って、おじいちゃん、おばあちゃんの部屋に居座ってしまったから病気になったということでした。

階段に関しては呪文の書いた張り紙で段数を減らすお札を貼り、トイレは使用禁止にしたら、ほどなく二人共元気に回復したのでした。
Aちゃん自身も頭痛が酷かったのですが、それは、床の間に画鋲差しているからと言われて全部取ったら良くなったとか。確か?ジュリーのポスター貼っていましたねー。

その後は特になにも怪異はなくなったのですが、遊びに行くたびに私は階段のおまじないのお札と封印された鬼門のトイレのドアを見ていたので、Aちゃんがちょっと席をはずしたときなんかは怖かった思い出があります。
怪談徒然草を読んでいて家相の話に触れたときにちょっとそんなことを思い出しました。

しかし・・・どうして1.2のような作りをになったのかというと、大工さんの親切心からだったと後に判明しました。
まず、階段は急な二階に上がるので階段を増やしたら良くない段数になってしまって、トイレは年寄りが夜に母屋のトイレに行くのは大変だろうというので当初予定でなかったのに角の鬼門に作ったとか・・・(笑)
「いい迷惑じゃ」とAちゃんはぷんすか怒っておりました。