食品のカラクリ

宝島社の本というと「別冊宝島」が大好きで随分と読み漁ったものですが、ここ何年かサイズを変えてビジュアルムック本形式での出版が多いようです。実は宝島社の出す食品関係の本も結構、面白いので図書館で見かけると借りてきます。
この本は以前に書店で見かけて買おうかなと迷ってしまってそのうちと思いすっかり忘れていたころに図書館に導入されていたので借りてきました。
図書館と書店と古本屋のヘビーローテンションが私の日々の日課であります。

食品のカラクリ―驚異のフードマジックそうだったのかこの食べ物! (別冊宝島 (1316))

食品のカラクリ―驚異のフードマジックそうだったのかこの食べ物! (別冊宝島 (1316))

「食べ放題」の焼肉は一体どこからきている?
「おかわり自由」コーヒーの中身
「ミカン缶詰」皮はどこへいった?
「カレー粉1%未満」の業務用カレー
「人造イクラ」はなぜ消えた?
まるで金太郎飴のような「ゆで卵」の秘密
「カペリン」という魚だった居酒屋の友「シシャモ」
形が均一の「エビフライ」の作り方…etc..

みんな知らずに食べている食卓の「舞台裏」を紹介。

食品業界の暴露本ではありません。
しかし、読んでいると外食をしたくなくなる内容ではあります。
印象に残ったものをいくつか紹介すると

●カレー粉が1%未満でもカレーというそうで学校給食のカレーがそうなのだとか。カレー粉がなくてもカレー味になるというのが凄い。
●ネギトロは赤味の魚肉(イワシやサンマ!)に魚油とマーガリンの油脂を使っていると知ったらもう無理です・・・マグロ0%!
●安い外食チェーンのステーキはくず肉を貼り合わせて酵素でやわらかくして提供しているそーな。

提供価格を下げるための努力なのでしょうが、本来の食ということからはどんどんかけ離れていく気がするのは私だけでしょうか?
子供たちが喜んでたべているチキンナゲットには鳥の胸肉の他に何の肉が使われているのかも不明。原材料には白身肉の表示??なんの肉なのか気になります?こういう部分からファーストフードの都市伝説の定番がネコバーガー、ミミズバーガー出ちゃうのでしょうね。
ちなみのこの二つはコストかかりすぎるので内容物ではありませんが。

一時、白身魚のフライがタラではなくてメルルーサで問題になったことがありましたがメルルーサってわかるのはまだマシ(しかも美味いし)で水面下の下では謎の食材が次々と加工されて消費者の食卓にのぼっているのでしょう。

コピー商品で凄いなと思うのはロングエッグ。どこまでも端っこのない均一なゆで卵・・・これは白身液と卵黄をソーセージのようにチューブに入れてゆでたもの
で全く無駄がでないという画期的な商品だそうですが食感がイマイチだとか。バイキングなんかでみかけた記憶があります。

後半にには健康食品や食品添加物などを使った食品を紹介していて、まさに最先端の食品のカラクリを知ることができます。まったく新しいものに作るかえるのだからカリオストロもビックリの食の錬金術ともいいますか・・・どこまで進化するのか恐ろしくもあります。

昨日は調度スローフードというべき豆の調理についての本を紹介しましたが、この本に乗っている外食の料理や食品とまさに対極にあるものだなと感じます。
価格も安い、時間もはやい、そして美味いというものを追求していくとやはり無理がくる、本来のものからかけ離れていく、薬剤などのちからを借りねば実現できないというのをあらためて理解しました。

外食やこういう食材は適度に取り入れるのがいいようです。