東京国立博物館「大神社展」と博物館でお花見を

昨日、上野まで行ってきました。
本当は今頃だとソメイヨシノ満開の上野公園なんですが、今年は異例の早桜。すっかり新緑の上野公園ですが八重桜など遅咲きの桜もあって探してみればお花見はまだできます。


国立科学博物館にいるクジラの前には葉桜が咲いております。

さーて、今回のお目当ては東京国立博物館にて開催中の特別展「大神社展」です。
大神社展
http://daijinja.jp/highlight/03s.html
全国の有名どころの神社のご神宝が一挙に集まるという今までになかった展覧会。今年は伊勢神宮式年遷宮もあり神社への崇敬が高まる一年となりそうですね。
朝の9時半から会場なので少し早く行って入り口で待っていました。
9時半になり係員の方に連れられて会場の平成館までぞろぞろ歩いて行きます。

そして、会場到着。音声ガイドを借りて展示を拝見してきました。

たくさんの来場者はいたのですが、会場内は凛とした静寂でとても良い雰囲気です。これも神社からのパワーなのでしょうか。仏教の仏像展の展覧会だと妙に熱気を感じるんですよね。仏像はダイナミックですし装飾や躍動や圧倒される動のパワー。
反対に神社というのは言い方悪いですが地味、飾り気のない無垢、まさに静なのだなぁと感じました。その無垢の静寂に会場が包まれていたのです。

しかし、驚いたのは全国通津浦々から惜しげもなくご神宝を出してくれたものですね。神社に実際に足を運んでも宝物殿に入っていることが多くご神宝は参拝者が目にすることが出来ない方が多いですからこれはホント凄いことですよ。

私が今回見たかったのは京都の大将軍八神社の神像4体です。4年前に京都旅行に行ったときに大将軍八神社に訪れたのですが、神像は宝物殿に収蔵されており予約をしてから見学ということで見学ができませんでした。いつかは見てみたいと思っていたら今回の展覧会に出品されるというので本当に楽しみにしていました。
4体の神像は武装神坐像1体、男神坐像2体、童子形坐像1体でした。男神の一つには顔が金色に塗られているものもあったり、困った顔をした表情もあってとても興味深かったです。
武装神坐像は大将軍という星の方位をつかさどる神らしい雄々しい雰囲気を漂わせていました。

この他の神像も素朴ながら力強く厳粛な雰囲気を漂わせたものが多くて多くて神像の素晴らしさを改めて感じましたねぇ。特に松尾大社の女神坐像にはしばし見とれてしまいました。
他にも神仏習合の神社の曼荼羅図や描かれた男神像、女神像など見どころは満載です。
神仏習合といえば、平清盛厳島神社に奉納した平家納経も展示されていました。装丁もすべてが贅をこらした見事なものでした。

特別展を見終ったあとには常設展にて行われている企画展「博物館でお花見を」のスタンプラリーに参加してきました。

常設展では桜にちなんだ展示がこれでもかと展示されており、満開です。


浮世絵コーナーが一番の満開でした。



桜以外にも常設展は侮れないですねぇ。

岩佐又兵衛の屏風絵みーつけた。

この絵は花下躍鯉というのですが、何とも幻想的な絵で一番見とれてしまった作品です。作者は飯島光峨、幕末から明治に活躍した日本画家なんですが、この名前どっかで聞いたような?
思い出しました、谷中全生庵圓朝幽霊画コレクションの中でも1.2を争う怖い怖い幽霊画の作者でもありました。美しいのですが凄味があるんですね。だから妙に引き込まれてしまうわけだ。

スタンプラリーは会場内のスタンプ5個を集めて完了になります。

完了したご褒美は桜の缶バッジでした。

博物館内のお花見を終えた後は春の庭園解放があったので、庭にも行ってきました。
こちらでも桜まだまだ咲いていましたよ。


博物館でお花見を、
なんとも心憎い演出の企画展、堪能しました。