ワンダーJAPAN
私の好奇心の原点はなんだろうか?と考えてみると、例えば世界七不思議や古代文明たくさんあるのだけれども本で一番初めに手にして衝撃的だったのは学研の「ムー」だったと思うのです。
毎月、毎月、真偽はともかく日本のみならず世界の不思議や心霊、妖怪などのてんこ盛りの不思議を特集していてカラーページも多く子供心にわくわくしたものです。おかげで、変なものには興味があるけれども怪しいたぐいの宗教やらにはひっかからず37年生きてこれたのもムーやワンダーライフなんかで耐性がついていたおかげだと今では思うわけです。毒には毒を持って制すってやつですね(笑)
ネットの普及によって情報は早く伝わるけれども本離れなどの活字離れが久しい昨今。書籍原理主義者としてはやはり書籍、本を読むことを楽しみたいのです。しかし、ここ最近はわくわくするような書籍にも出会えない日々を過ごしていました。そんな中、久々にワクワクドキドキの一冊を見つけました。
ワンダーJAPAN―日本の《異空間》探険マガジン (3(2007WINTER)) (三才ムック (vol.141))
- 出版社/メーカー: 三才ブックス
- 発売日: 2006/12/01
- メディア: ムック
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最寄の書店になかったのでセブン&ワイでネット注文。早速読んでみました。
まずA4の大きさのサイズがいいです。そして、厚さのある表紙は保管にも優れているのでありがたいです。
トップにあった「中銀カプセルタワービル」にまず感動。アハハこんなの作ったのは凄すぎますって。まさに身近なワンダースポットです。
そして、今回はあの世界遺産、産業遺産にもなろうかという運動も高まっているいまや上陸不可の夢の「軍艦島」特集!これを目当てに買ったのですが、写真がまるでポートレートのように実に素晴らしかったです。変にドラマを作らずに淡々と軍艦島のひとコマ、一コマの時間を切り抜きした写真の数々。そえられた文章のそっけなさが読み手にさまざまな思いを何かを感じさせるのです。2ページの見開き一杯天までそびえる工員社宅の写真を見ていると在りし日の石炭景気で浮かれていた時代の一瞬が人々の喧騒が聞こえてくるようでした。
軍艦島以外の特集では珍スポットツアーで宮城県気仙沼にあるというマイナス20度の冷凍水族館の氷の博物館や長崎の面白いスポット紹介(これはご当地シリーズでいくのでしょうか?)このあたりで極彩色の仏像で頭がくらくらしてきます。私にとっては色の洪水の心地よいトリップ感でした。ビバ、ファンキー仏陀!
そして頭をクールダウン、戦争廃墟特集や不思議な神社仏閣特集(私はお寺ってテーマパークだと思っています)にB級スポット、最後には工場の猛々しくも美しい姿の写真という凄いてんこ盛りの特集記事の数々なので全て見終わるころには再度、素敵なトリップ感に浸っていたのです。
廃墟もB級スポットも面白いマンションも神社仏閣も考えてみれば海外のどこかにあるわけではなくてみな日本にあるもの。身近に普通に暮らしている場所のすぐとなりに日常として存在しているのです。
そうです。ワンダーJAPANのサブタイトルは「日本の<異空間>探検マガジン」でした。ありきたりの景色の中に突如としてにょっきりと現れる異空間、自分の近くにも案外とありそうな気がしてきました。常識と慣れいうメガネを外すとエルドラドのように目の前に異空間が見えてくるかもしれません。
既刊で1.2も出ていますが、こちらもおススメです。
ワンダーJAPAN―日本の《異空間》探険マガジン (1(2005 Winter)) (三才ムック (vol.115))
- 出版社/メーカー: 三才ブックス
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※誌面の作り方として好感が持てたのは廃墟や心霊スポットのブームによって心無い一部の人たちによって傍若無人に行われる破壊活動、落書きなどへの警鐘や、廃墟には危険が伴いますし、まして不法侵入にもなりえますから安易にテーマパーク感覚で行かないように注意をきちんと促していることですね。古くなった建築物は危険がいっぱいですからくれぐれも物見遊山で行かれないように・・・