川越富士浅間神社の初山

毎日の通勤で利用する国道16号バイパスに大きな富士塚を構えた神社があります。川越富士浅間神社です。今年2月に
2009-02-26 - monksiiru(もんくしーる)の日記     登頂をしたことがあり、気になる神社だったのですが7月13日の本日におめでたい初山が開かれるというので念願かない行ってきました。
16号をまたぐ歩道橋から見える浅間神社はいつもは静かな風景なんですが、今日は違うようです。屋台の準備の車がいっぱい。夜になると屋台で更ににぎやかになるんだとか。
 

時間は午前9時ちょっと過ぎ。境内も屋台の準備で大賑わい。
 

さて、早速初山に登ってみます。

気温30度超えの暑さで地上だと蒸し暑いですが、頂上は風吹いて心地よいです。
頂上に着くと、お宮が開いています。

富士浅間神社といえば木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)ですね。

狛猿さんが真正面でみることが出来ます。どことなく晴れの日で誇らしげな顔にも見えますね。
 


社殿の上を見ると天井に見事な絵巻が一枚一枚描かれていました。長年の月日の劣化で薄くなってしまっていますが、百人一首の絵柄でしょうか。平安時代のやんごとなき人々が描かれております。

社殿の後ろに回ってみます。
富士山の溶岩で作られた本殿の下に富士山の火口、お穴があります。ここにお賽銭をいれます。
 

神社の階段を下りてくるとぞくぞくと子供たちがやってきます。生まれたばかりの赤ちゃんも親御さんと一緒にきてます。この年に生まれた赤ちゃんは母親に抱かれて、初めての初山を登りおでこに朱印を押してもらい健やかな健康を祈る出そうです。
 

また、この一年に嫁いだ人は「里がえり」としてもういちど花嫁衣裳をまとい昔はお礼参りをしたのだとか。一応、部外者ですが、私も運よく今年に嫁にいったのでうちの母親を連れてきました。便乗参りで申し訳ないです(苦笑)

朱印を押してもらうため近所の保育園児、幼稚園児がこぞって参拝にきています。
もちろん御朱印も貰っています。
    

大人でもしてもらえるというので私も母親と一緒に押してもらいました。
腕にですが(笑)

10時半になり、例祭が始まります。
神主さんがいらして、世話役さんたちも集まり社殿にて祈祷がはじまります。
   
実におごそかな山開きです。

その間も子供たちがどんどん増えて一時は頂上が渋滞状態にwww

祈祷も無事に終了して、神主さんから世話役さんが玉ぐしを預かり皆さんをお祓いしてくれました。子供たち大喜びです。
この後、御朱印大行列がはじまりました。世話役さん大忙しです。

ここで買い求めたものは団扇です。お札もついていました。
厄災を祓い、吹き飛ばすという意味で団扇だとか。

そして、お目当ては「あんころ餅」です。境内にも2つほど出店が出ていました。
 

初山のお菓子なんですが、この時期、川越の和菓子屋さんではあんころ餅が店頭に並ぶそうです。期間限定なものなので私は今回はじめて知りました。
 

餅の上に餡子が乗っかったシンプルなお菓子ですが、これは美味いです。
夏も本番になります。あんころ餅を食べて、団扇で暑さを吹き飛ばして元気に頑張れそうです。
川越富士浅間神社では今年も賑やかに初山がおこなれていました。
江戸時代に大流行した富士山信仰から富士塚はたくさん作られ、富士山を模してお山開きなどをしていました。この富士塚の存在は富士山に登ることが実際に出来ない人でも富士山詣でができるというありがたいものでした。
そんな江戸から続く初山。実際に来てみると実に楽しいものでした。また来年も来てみたいです。


本日の最高の一枚。
初登山中の保育園児たち。

見事にハイハイで己の手足を使い富士山登頂を目指しています。おもわずがんばれと声をかけてしまいました。

おまけ

富士山の山開きは7月1日なので、駒込富士などの富士浅間神社では同日に山開きが行われいるのですが、ここ川越富士浅間神社では7月13日です。
どうしてだろうと不思議に思っていました。
この疑問に本日の例祭の祭主である川越八幡宮の榊原さんが答えを教えてくれました。
「富士山の山開きは1日で、昔、川越にも富士浅間様をお祀りしようと、川越から徒歩でご神体をいただきに行った際13日かかって、この(仙波)の地に神様をお祀りしたことに
由来しております。」

徒歩で13日もかけて川越から富士山までいったんですよ!
昔の人偉すぎです。もう、ただただ敬意を表してしまう由来でございました。