私の稲生物怪録の原点に再会!

加門七美さんの「うわさの神仏」から鎌倉探訪となったのですが、今回いけなかった北鎌倉方面については近日中にセカンドツアーが行けそうです。友人である神職の人が同行してくれるというのですんごい心強いです。だって裏鎌倉はちょっと怖いではないですか・・・。

私の住んでいるところの図書館は本のネット予約が出来ます。加門さんの本はどうしてみつからずにセブン&ワイで取り寄せしました。取り寄せをしたのが「怪談徒然草」でこの本は何夜かにわけての加門さんが語る恐怖あやかし体験の口述筆記という形になるのですが、その夜話の参加者の中に東雅夫さんという人がいました。そして読み進めるうちに「稲生物怪録」に初めて私が出会ったきっかけとなった記事を書いたのが東さんであり、当時連載をしていた学研「ムー」だったのということが怪談徒然草での加門さんとのやりとりによって判明しました。
「ムー」で読んだのは覚えていたのですが、すっかり忘れていたんですよね。加門さんからみで稲生物怪録にたどり着くとは・・・あなおそろしや・・・・。

原本の稲生物怪録はすぐにみつかったのですが、後日これは何かの知らせだと思い、タイトルがわからないかったので、図書館の検索で著者「東雅夫」を探したら見つかりましたのです。

妖怪伝説奇聞

妖怪伝説奇聞

内容紹介:魔法の木槌、河童の妙薬、鬼の歯と角から、児啼爺(こなきじじい)の棲息地にいたるまで、日本各地に人知れず伝えられる奇想天外な妖怪伝承とその実在を証明するかのごとき驚天動地の秘宝を探訪。『ムー』連載「日本伝説紀行」を単行本化。

表紙のイカしている奴は牛鬼です。ウルトラ怪獣さながらのフォルムがかっこいいですね。
そうそう、当時は「日本伝説紀行」というタイトルで全国各地のあやかしを探訪するこの連載が水木御大描く妖怪画と共にとても楽しみだったのを思い出しました。
この本の第一章である「魔法の小槌」が稲生平太郎(武太夫)が妖怪の大将、山本五郎左衛門から褒美としてもらった小槌なんです。広島市東区、國前寺に現存しており「稲生祭」というお祭りで見ることが出来るレポがあります。今年のお祭りの様子は↓いつか行ってみたいですなぁ
http://www.janjan.jp/area/0601/0601097529/1.php?PHPSESSID=.

他にも稲生平太郎の子孫の方と会って小槌の由来の記載された文書が出てきたりと稲生物怪録づくしという感じでした。平太郎さんの紹介で先祖の稲生平太郎が祭ってある「稲生神社」に行けてしまうんですから素晴らしい。ちなみにここには水木御大、荒俣宏氏、京極夏彦氏も来たようです。

なんとなく思い出してきたのですが、付録で稲生物怪の絵巻がついて本に東さんの連載があったような気もするのですが、このあたり定かではないです。連載は96年と2002年に分かれていたので両方の記憶が混ざっているのかもしれません。しかし、探しものをしていて雪崩のように関連したものがみつかるっていうのは本当に嬉しいですね。

稲生物怪録以外にも鬼、河童、などの伝説の地に行くレポートは写真も満載でわくわくどきどきもんです。大好きな件(くだん)、牛鬼もあったし更に最後のページに鍋島猫騒動の絵物語もついていてこれもまた絵を見ながら物語を読めて楽しいです。

妖怪などはおどろおどろしいものや子供だましと思われがちな感もありますが、立派な信仰の対象だったりしていて今も守られているというのは妖怪ファンとしては嬉しい限りなのです。