狛犬探訪

神社めぐりをしていると出くわすものがあります。
それは狛犬さんです。
そんな狛犬を愛して埼玉県中の神社を歩き回り調査して一冊の本にまとめたのがこの本です。

狛犬探訪―埼玉の阿・吽たち (ウォッチング・ガイド)

狛犬探訪―埼玉の阿・吽たち (ウォッチング・ガイド)

私も神社巡りをするようになって狛犬がいる神社では本殿の写真と合わせて狛犬の写真を撮ってきています。いろんな種類のがいるなーと思っていました。

埼玉で一番古い狛犬川越市にある仙波東照宮のもの1656年作のものだそうです。狛犬は神社創建のときにつくるものではなくて寄進で作られるものなので、神社によっては4対もある神社もあります(例、岩槻の久伊豆神社

形もさまざまで全体像からみると、座り犬(付き尾、立ち尾、流れ尾)立ち犬(身構え、半身構え、子落とし、歩行型、立ち犬)、などに分かれていてさらにその先にもバリエーションがあって分類がされています。第1章ではそんな分類を子と細かに紹介して、狛犬のいわれなどを読み進むうちに理解することができます。

鷲宮町鷲宮神社”身構え型 西洋のキメラのような猛々しさです。

東大宮にある砂氷川神社狛犬で建立は平成17年の新しいものです。以前は狛犬がなかったようでデータにありませんでした。平成炎型です。

トップの写真は岩槻区”久伊豆神社”炎型 目の書き方がヘタウマ漫画風味です(笑)

その後の章では心に残る狛犬、変りダネ狛犬、犬以外の狛犬と題してたくさんの写真掲載で紹介してあります。
狛犬以外の動物としては先日紹介した調神社の狛兎のほかにも埼玉だけで牛、羊、蛇、鹿、雉、鳩、鳥、鯉、蛙、がいるというのもびっくりしました。

埼玉で狛犬がある神社は807社だとか・・・大小問わずに神社を歩いて取材した久保田さんのフィールドワークには舌を巻くばかりです。そして膨大な資料を明確にされた分類表には敬服しました。ちなみに大宮氷川神社と氷川女体神社には狛犬はいません。

写真だけを見ていても楽しい一冊です。狛犬にもさまざまなポーズ、表情があって中にはトホホ感漂うヘタウマの領域に入りそうなものまであって飽きません。
この本の巻末に埼玉の神社の狛犬の一覧が細かく分類されていて、これを見て自分の知っている神社の狛犬はどの分類でいつごろ作られたのかなどを確認すると愛着もまたわくし、とても面白いと思います。

少し前までは神社をただ参拝してゆくだけだったですが、少し神社のことを知るとまた神社巡りが楽しくなります。

神社の見方―歴史がわかる、腑に落ちる (ポケットサライ)

神社の見方―歴史がわかる、腑に落ちる (ポケットサライ)

この本は神社の鳥居、狛犬、眷属、灯篭、拝殿、本殿、摂社、末社などの項目に分類されていてわかりやすく解説がされています。埼玉の秩父三峰神社の鳥居や本殿、眷属やそのほかの神社の狛犬などもの介が写真つきでされているので上の本と合わせて見てとてもわかりやすく理解ができました。